ガリシアは、スペインの西北部にある自治州の名前です。"Finis Terrae"という別称もあり、これはラテン語で「地の果て」という意味であるように、ヨーロッパ大陸の最西端です。海岸線は起伏に富んでおり、学生時代に社会科の授業で習う「岩手県のリアス式海岸」と言う時の「リアス(rías)」はこの地方の入り江の多い海岸地形の名前です。
スペインと言うと中央部・東部・南部地域のイメージ(例:荒涼とした赤い大地、地中海に面した色彩に富んだ景色、オレンジ色の屋根に白い壁の家々、一面のヒマワリ畑・・・)が強いのですが、ガリシアにはほとんどそのようなものは見られません。雨がちの緑の深い地域です。北緯41度から44度にかけての地域であり、日本で言えば北海道と同緯度の地域ですから。
また、スペインはキリスト教とイスラム教がいい具合に混合したあたりが見所だったりします(例:アルハンブラ宮殿など)が、ガリシアにはそのようなものは見られません。キリスト教一色です。
そういう意味で、「いわゆる日本で言われているようなスペイン的なもの」を期待して訪れるとだいぶ肩透かしを食うのではないかと言える地域です。
ガリシアは行政上4つの県に分別できます。右の図にあるように、La Coruña, Pontevedra, Lugo, Orenseの4つです。自治州の州都は、Santiago de Compostelaで、La Coruña県にあります。